エンジェルラウンドってなに?投資ラウンドと資金調達手法をわかりやすく解説!
投資ラウンドの中で「エンジェルラウンド」というステージがあります。一言でいうと初期段階での資金調達ステージとなります。
別名「プレシードラウンド」とも呼ばれ、スタートアップにおいて創業前後の製品・サービスがアイデア段階で投資を受けることが多く、金額規模は数百万円~数千万円程度、調達期間も1日〜1ヶ月程度と短期間かつ少額で資金調達が決まることが多いです。
プレ・シードラウンドは、事業や製品・サービスのプロトタイプを完成させようと考える起業家が持つアイデアやコンセプトの実現や製品・商品・サービスのプロトタイプを開発することを目的としたエクイティファイナンスの段階を意味します。(参考:スタートアップのPre-Money Valuationの 決定に関する展望)
この記事ではエンジェルラウンドについて、また投資ラウンドや資金調達方法について解説します。
投資ラウンドとは
投資ラウンドとは、「投資家が企業に対して投資(出資)をする段階」のことを意味します。これはもともと、投資する側の人間が投資先企業のファイナンスステージを把握しやすいように、アメリカで生まれたファイナンス(資金調達)の仕組みで、商品・サービスやビジネスモデルが確立しつつあるミドルステージの段階で行われることが多いですが、商品・サービスがアイデア段階での投資にも呼び名が付き、それがエンジェルラウンドとなります。
企業は事業を創業する上で“資金調達”が必要になってきます。このため、経営者は“Debt デット(お金を借りて資金を調達する方法)”、“Equity エクイティ(新株の割当と引き換えに資金を調達する方法)”、“補助金(国や自治体などから開発資金等を支援してもらう方法)”などを行うことで資金を調達します。
例えば、エクイティでの資金調達の場合、ハイリターンを狙う投資会社であるVC(ベンチャーキャピタルやCVC)や、個人投資家であるエンジェル投資家などが資金調達したい企業へ投資する際に「投資ラウンド」という概念が出てきます。
投資ラウンドの種類
投資ラウンドの種類には、エンジェル、シード、シリーズA、B、C..などがありますが、それぞれシード、アーリー、ミドル、レイターの4つの事業ステージ内に属するものです。
シリーズA、シリーズBについてはこちらも参照下さい
”調達金額の相場”については、2019年~2024年におけるスタートアップの資金調達情報のうち、当社が運営するSTARTUP LOGが取り扱った国内版データがありますので、ぜひ以下をご参照下さい。
バリエーションに関しては、以下の記事を参照ください。
エンジェルラウンドでの資金調達方法とその特徴
基本的には前述の“Debt デット(お金を借りて資金を調達する方法)”、“Equity エクイティ(新株の割当と引き換えに資金を調達する方法)”、“補助金(国や自治体などから開発資金等を支援してもらう方法)”また、最近であればクラウドファンディング(CF)も手段の一つです。
クラウドファンディングについてはこちら
日本ではまだ知名度が低く、シードラウンド時の活用が多いですが「コンバーティブルエクイティ/コンバーチブルエクイティ/J-KISS」の有効性にも注目が集まっています。
シードの資金調達手法 J-KISS (日本版 Keep It Simple Security,コンバーティブルエクイティ)とは?
エンジェルラウンドでの注意点
エンジェルラウンドでの資金調達において必ず気を付けておきたいのが株式の出資比率です。理由は会社の経営権が(特殊な株式発行の場合を除き)出資比率で決まっているため、投資家側の出資比率が多いと、経営者が経営における決定権を失ってしまうなどのリスクがでてきます。
具体的には、外部の出資比率が50%を超えた場合には、取締役を解任できる権利が生じます。その場合経営者は50%以上の株式保有をする投資家から解任されるリスクが出てくるというものです。スタートアップが資金調達する際に投資家側と「投資契約書の締結」を求められますが、株式の渡しすぎに注意しましょう、
おわりに
エンジェルラウンドは、シード〜シリーズAへ向かうための最初の成長段階です。まだ実績や人材も十分でなく、商品サービスもない段階であることがほとんどなので、補助金や助成金なども活用していきましょう。
EXPACTでは、特にスタートアップ企業への補助金活用や資金調達を強みとしており、実績・経験も多数ございます。資金調達成功に向けて、パートナーを探している、また詳しく話を聞いてみたいという方はお問い合わせください。