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デットファイナンス(Debt Finance)とは、企業が借入や債券の発行などを通じて、資金を調達する方法のことを指します。借り入れた資金は、一定期間内に元本に利息を加えて返済する義務があり、これがエクイティファイナンス(株式発行などによる資金調達)とは異なる点です。デットファイナンスは、企業が資金を調達しながらも、株主としての権利や経営権を希薄化させずに済む手段です。

デットファイナンスの主な形態:
銀行借入(ローン):
企業が銀行や金融機関から資金を借り入れる方法です。一定の金利が設定され、元本と利息を返済していく形になります。ローンには短期借入と長期借入があり、資金の使用目的や返済期間に応じて選択されます。

社債発行:
企業が一般投資家や機関投資家に対して債券(社債)を発行し、資金を調達する方法です。社債は一定期間後に元本が返済され、発行期間中には利息が支払われます。社債は公開市場で取引されることが多く、企業の信用力によって利率や条件が変わります。

コマーシャルペーパー(CP):
短期の資金調達手段で、通常は3か月以内の期間で発行される無担保の約束手形です。企業が短期間の運転資金を調達する際によく利用されます。

リース契約:
企業が資産(設備、機械、車両など)を購入する代わりにリース契約を通じて使用し、その使用料を支払うことで資金を調達する方法です。リース料は、期間中に分割して支払われ、リース終了後に資産を購入するオプションがつくこともあります。

メザニンファイナンス:
デットファイナンスとエクイティファイナンスの中間に位置する資金調達方法です。通常は高金利で、返済がデットファイナンスよりも柔軟ですが、企業が一定の条件を満たさない場合、出資者が株式を取得できる仕組みになっていることが多いです。

デットファイナンスのメリットとデメリット:
メリット:

経営権の希薄化なし: デットファイナンスでは、株式を発行しないため、既存の株主の経営権や持株比率が希薄化しません。
税効果: 支払利息は通常、税控除の対象となるため、税務上のメリットがあります。
コストの予測可能性: 金利や返済スケジュールが決まっているため、将来の支出を予測しやすいです。
デメリット:

返済義務: 企業は元本と利息を確実に返済する義務があり、経営が悪化した場合でも返済を行わなければならないため、キャッシュフローに負担をかける可能性があります。
財務健全性への影響: 借入が増えると、企業の負債比率が高くなり、財務健全性に影響を与えることがあります。また、信用リスクも増大します。
条件の制約: 一部のデットファイナンスには、企業の行動を制限する財務契約(コベナンツ)が設定されることがあります。これに違反すると、直ちに借入金の返済を求められるリスクがあります。
デットファイナンスは、企業が迅速に資金を調達できる有効な手段ですが、返済義務や金利負担などのリスクも伴うため、慎重に計画を立てて活用することが重要です。