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【助成金】『生産性要件』とは??

【助成金】『生産性要件』とは??

皆さんこんにちは。

近年、いろいろな助成金に、「生産性要件」という項目があります。該当する場合、助成金が割増して受け取れるというものです。

例えば、キャリアアップ助成金の正社員化コースの場合、この「生産性要件」に該当すれば受給額がアップします。是非チェックしてみましょう。

キャリアアップ助成金については、これまでにいくつか記事にまとめましたので、興味のある方はご覧ください。

キャリアアップ助成金「正社員化コース」について

キャリアアップ助成金「短時間労働者の週所定労働時間延長コース」について

創設の背景・趣旨

我が国は、今後労働力人口の減少が見込まれる中で経済成長を図っていくためには、個々の労働者が生み出す付加価値、つまり生産性を高めていくことが不可欠と言えます。

日本は先進国でありながら、決して生産性の高い国ではありません。公益財団法人 日本生産性本部の統計によると、2016年度の国際比較の労働生産性(GDP)は、ルクセンブルクが1位。ノルウェーが3位。米国が5位。ドイツが8位。オーストラリアが12位。そして日本は17位のフランスよりも低い18位なのです。

労働時間は長いのに、バカンス機関の長いヨーロッパ勢よりもダントツ低い労働生産性、、これは、確かに問題ですよね。企業における生産性向上の取組みを支援するため、生産性を向上させた企業が労働関係助成金(一部)を利用する場合、その助成額又は助成率を割増しするものです。

 

生産性要件というのは、「3年前と比較して生産性が6%以上改善している」という場合に当てはまります。
具体的に生産性の算出方法をみていきましょう。

「生産性」 = (営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課)÷ 雇用保険被保険者数

営業利益、人件費、減価償却費、賃借料、租税公課の合計を雇用保険の被保険者数で割ります。その金額が3年前に比べて、6%以上改善していると割増の対象になります。

1人当たりの利益が上がっている場合に対象になるということです。

算式をみますと、該当しそうなケースは利益が増えている場合や、雇用保険被保険者数が減っている場合があげられるでしょう。

設備投資をして減価償却費が増えた(減価償却費が増えた)という場合も該当している可能性がありますのでチェックしておくと良いでしょう。特に、何百万という規模での設備投資をした場合、該当する可能性が高くなりますから、注意してチェックしましょう。

具体的には、下記の厚労省のページに生産性要件の計算シートがあるので、該当する数字を入力してみると確認できます。

※生産性用件算定シート

その際のポイントは以下のようなものです。

 

3年前の決算と比較

たとえば、3月決算の法人だった場合、直近の決算は平成29年3月期になります。この場合、3年前は平成26年3月期ということになります。これを上記の算式に当てはめて6%以上改善しているかどうかを確認します。決算書を照らしながら該当する勘定科目を入力してみて改善しているかどうかを確認してみましょう。

 

勘定科目だけで判断される

生産性要件は勘定科目でしか判断されません。

例えば、人件費の中の「通勤交通費」というもので見てみると「通勤交通費」を「旅費交通費」という勘定科目にしてしまっている場合、「通勤交通費」とそれ以外の交通費(タクシー代や電車代など)が混在しているため、通勤交通費が入っていると説明しても通用しないのです。勘定科目を「通勤交通費」と分けていないといけませんので、直近の事業年度は「通勤交通費」といった科目を作って経理処理すると良いでしょう。

助成金に理解のない税理士だと処理してくれません。通勤交通費は『通勤交通費』という勘定科目で処理してくださいとこちらから伝えなくてはいけません。

その他にもちょっとした会計処理で助成金の申請が有利になったり、不利になったりすることがあることを知っておくと良いでしょう。

 

1%~6%の改善でも「生産性要件」をクリアできる場合がある

生産性要件を計算して、6%をわずかに上回らなかった場合というのが出てくるかもしれません。それでも、あきらめなくていい場合があります。

実は、「金融機関から一定の『事業性評価』を得ていれば、生産性要件が1%~6%であれば生産性要件を満たしたものとする」と位置づけられています。

金融機関の「事業性評価」というものについて、厚労省は下記のように説明しています。

「事業の見立て(市場での成長性、競争優位性、事業特性及び経営資源・強み等)を与信取引のある金融機関に照会させていただき、その回答を参考にして、割増支給の判断を行うものです。なお、『与信取引』とは、金融機関から借入を受けている場合の他に、借入残高がなくとも、借入限度額(借入の際の設定上限金額)が設定されている場合等も該当します。」

つまり、借入金のある金融機関(借入金がなければ口座のある金融機関)に「事業性評価」の書類に捺印してもらえば良いのです。具体的には、「与信取引に関する情報提供に関する承諾書」(様式3号)という書類があります。通常の場合、事業の借入をしている金融機関に照会することになります。

そのように考えると、金融機関から借入金があった方がいいとも言えます。借入金のない金融機関にこうした書類に印鑑をもらうのは難しいことかもしれません。

助成金の上乗せ支給の対象になる「生産性要件」ですが、実は会計や経理処理と密接に関係がある項目です。適切な申告で確実な助成金アップを得られるよう、情報を整理しておくと良いでしょう。

 

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