はじめに
多様な働き方を尊重し、個々の働く人を大切にするという視点が重要です。それにより、エンゲージメントを向上させ、生産性や労働効率を高めることにもつながります。
エンゲージメントの向上は、働く人が自身のスキルや好奇心をフルに発揮できる環境を整えること、また適切な評価や報酬の仕組みを整えることで実現します。個々の価値観や目標を尊重し、それに合わせた働き方を提案することも大切です。
また、労働力の拡大については、多様な働き手が活躍できる環境を整備することで実現できます。具体的には、テレワークやフレキシブルな働き方を整備し、子育てや介護等で働く時間に制約のある人々も含めた多様な労働力を活用すること、さらには共有値を明確にすることで、新入社員から経験者までが安心して働ける環境を作り出すことが重要です。
そんな働く人一人一人を尊重する風土を整えることで、はたらきやすい環境が実現し、企業も働く人も共に成長できる状況を作ることができます。
はたらきがいとは?
はたらきがいは、人それぞれの価値観や目的によって大きく異なります。自己成長を重視する人、給与や報酬を求める人、同僚との信頼関係やチームワークを重視する人など、その定義は無数にあります。
まさに、その幅広い「はたらきがい」を認めて、個々の価値観に寄り添う環境を作れる企業が、これからの働く人々の求める理想的な職場です。そして、そうした企業は、多様な才能が自分らしく活躍でき、新たな価値を生み出すことができます。
「はたらきがい」を感じるためには、自分自身の役割とその価値を理解し、組織や社会から評価や報酬を得ることも大切です。また、働く人々のいい感じの働き方が、企業の成長や社会に対する貢献につながることを感じることも、はたらきがいを感じる重要な要素と言えます。
それぞれが自分の「はたらきがい」を見つけ、キャリアビジョンを追求することで、一人ひとりが力を発揮し、企業も社会もより充実したものになるでしょう。社会全体がそうした個々の力を活かし、多様性を尊重する文化を作り出すことが、はたらきやすい社会につながると私たちEXPACTも考えています。
3年以内の新卒離職率、31.2%
この離職率は、約30年間30%台を横ばいしています。
何故、新卒離職は減らないのでしょうか?
原因は、大きく2つあります。
①採用時のミスマッチ
②入社2年目以降の、ミスマッチ
”令和2年雇用動向調査結果の概要”
採用時のミスマッチに関しては、原因は明らかです。
企業は、入社前に学生に本当の業務内容を体験させてあげられていません。
たった1~2か月の、計5時間程度の採用面接で、学生の何がわかるのでしょうか?
建前だらけの就職活動で、何がわかるのでしょうか?
同じ過ちを繰り返すだけの採用活動をしているうちは、ミスマッチはなくなりません。
本記事では、入社2年目以降のミスマッチにフォーカスして解説していきます。
採用時のミスマッチ、内定辞退対策に関しては、上記記事を参照ください。
人材が定着しない理由は?
人材が定着しない企業には、どのような共通点があるのでしょうか。
大きく4つの原因をお伝えします。
=========
①キャリアパスが描けない
②仕事がつまらない
③ワークライフバランスが取れない
④金銭的不満
=========
具体的にみていきましょう。
①キャリアパスが描けない
VUCAな今だからこそ、彼ら彼女らも自分の未来に対して常に不安を持っています。
ましてや、学生時代に思い描いた通りに社会人生活を送り続けている人がどれだけいるでしょうか?
同じ仕事しかできなかったり、挑戦・成長環境がないと感じたら、新しい環境を探し始めてしまいます。
②仕事がつまらない
実際に思い描いていた理想像と、現実の泥臭い業務内容は大きく乖離します。
常に目的意識をもって業務に取り組みたくても、
本人自身が何をやりたいか、どうなりたいのか、わかっていないことがほとんどです。
目の前の仕事に意義を見出せないのも、仕方のないことかもしれません。
③ワークライフバランスが取れない
④金銭的不満
③と④に関しても、ほとんど似通った原因なので、一緒に説明させていただきます。
休日数、残業時間、給与等は、企業側は説明会や入社前に齟齬なく伝えているはずです。
彼ら彼女らも、理解して入社しているはずです。
こちらに関しては、あくまで副次的な産物で、こんな仕事の為に残業したくない、
嫌々やってこの程度の給与か、という理由になります。
つまり、自身の描くキャリアの為、そこに向かって仕事をしていく。
個人の成長と組織の成長があり、互いの成長を喜べること。
この図式をつくっていく事が大切です!
意味のある、1on1ミーティングの導入
個人の成長と組織の成長があり、互いの成長を喜べること。
この図式を描けていることが大切です。
そのためには、組織・個人の現状把握が必須ですので、まずは従業員の将来像、現状、課題をヒアリングし、
何をすべきなのか、を明確にし、打ち手を打っていく必要があります。
そこで、有効な施策が、1on1ミーティングです。
1on1は、上司と部下が定期的に個人面談を行うことをいいます。
上司の質問等に部下が答える、またはその逆の「一方的なコミュニケーション」では意味がありません。
必ず形骸化します。
1on1は、上司と部下の「対話型コミュニケーション」であることが条件です。
部下の自発的な発言を尊重して話し合いを行うことが前提条件ですが、意味のある、1on1ミーティングにするには、
上司の1on1スキルが大きく2つ最も重要です。
①コーチングスキル
②フィードバックスキル
日常の様子や業務の進め方などをよく観察し、何気ないコミュニケーションの積み重ねが重要です。
リモート環境等を言い訳にせず、コーチングやフィードバックの研修を受けることや、
外部委託も積極的に活用することをおすすめします。
従業員の将来像、現状、課題をヒアリングし、何をすべきなのか、を明確にし、
草の根的に打ち手を打っていきましょう!
問題点への具体的な対策
まず、信頼関係や上司の力量が影響し、本音が聞けない/話せないという問題については、1on1の場を安全で開かれた空間とすることが大切です。互いに意見を述べ合い、批判や評価ではなく理解と共感を優先するようにし、心地よく自由に話せる環境を作り上げることが求められます。
また、ただの業務ミーティングになってしまうという問題については、1on1において業務進捗や計画の具体的な確認を避け、その代わりに個々の働き方や目標、チャレンジといった抽象的な話題に焦点をあてることをお勧めします。
部下の主体性が引き出せないという問題については、上司が質問を投げかけるだけでなく、部下にも自己反省や自己提案を求めることで、部下の主体性を引き出すきっかけを作ると良いでしょう。
その場限りになってしまう・連続性がないという問題については、1on1の中で取り組んだ内容や学びを明確に記録し、次回のミーティングでそれを復習・確認することで連続性を持たせることができます。
心理的、物理的な負担も大きいという問題については、継続的な実施により慣れてくること、また、適切なタイミングや頻度を見つけて行うことで、辛くない環境を作り上げることが求められます。
また、質がばらばら・効果が小さいという問題については、良い1on1の実施方法を学び、それを実践することが求められます。質や効果を上げるには、具体的な目標を設定し、それに向けて行動することが大切です。
EXPACTでは、こうした問題解決のため、1on1への取り組み方をまず理解し、それを実践するコミュニケーションプログラムを提供しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
どんなにワークライフバランスを整えても、給与を上げても、
個人の成長と組織の成長、そして互いの成長を喜べる関係性がない事には、意味を成しません。
弊社では、国家資格キャリアコンサルタント・ギャラップ認定ストレングスコーチの有資格者も
在籍しております。