
助成金と補助金について
よくお客様から「助成金と補助金の何が違うのか?」と質問を受けます。
共通事項として、どちらも「事業支援」という名目で支給される資金ですが、実はきちんと違いがあります。
「おおよそ似たようなもの」と言われることもありますが厳密には違いますので、経営者として正しく理解しておきましょう。
助成金と補助金の違い
助成金は『一定の条件を満たすことで必ず支給されるもの』で、補助金は『一定期間内に応募して“採択されたら”支給されるもの』です。
返済義務がない資金と言う意味でスタートアップ企業にとっては貴重な資金獲得の手段になりますが、補助金については審査が必ずありますので、ここをきちんと押さえておきましょう。
助成金獲得の方法
助成金獲得の方法
助成金は、「雇用関係の助成金」や「研究開発型の助成金」などがあり、
わかりやすい事例としては
- キャリアアップ助成金
=非正規雇用から従業員へといった雇用変換時などに獲得できる助成金
=従業員の職業能力を向上するための助成金
- 雇用調整助成金(2023年1月に終了)
=従業員の雇用調整時に利用できる助成金
こういったものが一般的です。
要件を満たすことで受け取りが可能になるので、自社が該当するか確認をしてみましょう。
また要件を満たしていれば、一つではなく複数の助成金を利用することが可能で補助金と比べて採択のハードルは低いので、経営者であればチェックしておきたいところです。
補助金獲得の方法
補助金獲得の方法
補助金は獲得のための審査があり、応募できる期間が決まっています。
急なものだと1ヶ月以内に、長いもので3ヶ月程度のものもあります。
毎年似たような補助金が出ることもあれば、ある項目については1回きりだったということもザラで、自治体や経済産業省(中小企業庁や各地の経産局含む)の情報を細かくチェックしておく必要があります。
また、補助金は要件を満たしている企業であっても期間内に応募しなければ補助金を受けることができず、書類審査を経て補助金採択の可否が決まります。
審査を通らないと補助金を受けることができず、実際に受け取れる企業も申請全体の約40%程度と言われていますが、実はここにはコツがあります。
資金調達支援実績30億円越のコンサルタントが教える補助金獲得の極意
補助金はその名の通り企業を「補助」するためのお金です。
基本的に税金で賄われており、その税金を使い企業の広告費や開発費、研究費など不足しているお金を「補う」という意味がありますので、一定の社会貢献度や税金を使うに値する企業や取り組みであるという立て付けがいります。
そのため、『事業計画書が必須』です。
「事業がどのように社会の役に立つか」「どのような世の中のニーズを満たし、かつ将来的に展望が持てるか」という点を審査されます。
特に“将来性”や”新規性”は大きなポイントと言えるでしょう。
「企業の事業が社会の役に立ち、成長する見込みがある」と判断されれば認められ、それにかかった費用の“一部”が補助されます。ここは大事なポイントでほとんどは“一部”の補助になりますのでご注意ください。
助成金と補助金の注意点
受け取りの時期について
助成金と補助金の受け取りは、どちらも企業や申請者が支払った後となります。
雇用賃金であれば支払い後、設備導入であれば導入後(厳密に言うと支払い後)になります。
申請が通っていても、雇用賃金や物品購入“前”にお金を充てるということはできませんので、「必ず支払いを完了した後に支給される」という事を覚えていて下さい。
助成金・補助金の入金タイミングは、支払い完了後数ヶ月かかることがほとんどです。
つまり、助成金・補助金を申請するとしても、先払いするだけではなく、その後しばらくキャッシュフローが困らない程度の資金確保が必要となります。
申請前にいずれにしても事業計画書を作成しますので、銀行融資や様々な資金調達を並行して計画していきましょう。
上手な経営者の方はうまく使える助成金・補助金を押さえながら資金繰りをしています。
補助金の準備期間について
前述したように、補助金は申請期間があらかじめ決まっています。
そのため確実に、かつスムーズに申請するための準備ができると採択される可能性がグッと高まります。
認定支援企業や社労士など相談できる先は多くありますので、よくわからない場合などは専門家に問い合わせるのが一番早いです。
相談の段階で何か費用が発生するケースはほぼなく、補助金専門のコンサルタントに依頼しても着手金と成果報酬でかかる金額は補助金全体の20%程度に収まることが多いので、経営者や従業員の方がリソースを使って不慣れな申請するよりは外部に頼んだ方が効率的かつコスパが良いです。
要である『事業計画書』の作りこみ
どれだけ将来性のある事業を展開していても、事業計画書が支離滅裂であると補助金は採択されません。きちんと、なぜ将来性がありそれが地域にも顧客にも自社にも良いのか?説得力のあるストーリーが必要となります。
弊社でもご相談をお受けする中で最も補助金採択の可能性が高くなる方法として、『前年度から準備をしておく』と採択率が非常に良くなる傾向があります。
急に出てきた補助金に、急ぎで作った事業計画書よりも、例えば1年掛けて準備をすれば短い期間で作った事業計画書よりも具体的になり納得感が生まれ、採択されやすいのは想像しやすいと思います。
補助金は、1回きりのものもありますが、似た傾向の内容が毎年公募されることも少なくありません。
先ほど「社会に必要とされる企業に“補助”として支給されるお金」と述べましたが、社会に必要なニーズは毎年目まぐるしく変わるわけではありません。
・地域の失業率を悪くしないために、雇用を底上げしたい。
・活気ある街づくりのために、遊休地となっている土地を有効活用したい。
など、こういった国や自治体のニーズは常にあります。
では来年の雇用はどのように変化しそうか?
活気ある街のために今ある企業のリソースでどのような不動産開発ができるだろうか?
など、考える時間が長いと事業計画書のストーリーの完成度も上がります。
EXPACTでは、特にスタートアップ企業への資金調達を強みとしており、補助金の実績も総額1億円以上を調達しております。資金調達成功に向けて、急ぎで申請を行いたい、自社で補助金獲得ができるのか知りたいなど、詳しく話を聞いてみたいという方は気軽にお問い合わせください。
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