経済産業省から『イベントワクワク割事業』が発表されました。
これは『GOTOイベント事業』が2021年12月に終了し、次なる事業として始動するものになります。
イベントの主催者、興行主、運営者等にはイベントの活性化を、参加者にはイベントに参加しやすい環境をつくりだす内容となっています。
この記事では、『イベントワクワク割事業』について解説します。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染状況等を踏まえて、経済産業省と協議の上で中止、延期、 中断又は変更されることがありますので、公式ページまたは経済産業省の公式ホームページで最新情報は確認下さい。
イベントワクワク割とは?
チケットの割引等により、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって甚大な影響を受けている文化芸術やスポーツに関するイベントの需要喚起を目的とした事業です。
ワクチン接種証明や検査証明などを活用した支援を行うことで、消費者が安心してイベントに参加できる環境を醸成していくとともに、文化芸術やスポーツに関するイベントに関係者に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策の定着を促すものです。経済産業省の委託を受けた株式会社博報堂が運営しています。
キャンペーンの仕組み
対象となるのは、全国のコンサート・展覧会・観劇・スポーツ観戦などのイベントです。
イベントワクワク割に参加する販売会社からチケットを購入すると、チケットの割引等の特典が受けられます。フィジカル(リアル)に開催されるイベントは、イベント参加者の接種証明書等、又はPCR検査等の陰性の検査結果が確認できることが割引の条件となっています。
イベントワクワク割は、
①イベント参加者
②イベントのチケット販売会社
③イベント主催者
3者すべてに関係があります。
まずはイベント参加者のポイントからまとめます。
イベント参加者のためのイベントワクワク割まとめ
イベントワクワク割は誰でも参加可能です。対象イベントのチケットが20%割引で購入でき、参加規約に同意のうえ、登録時事業者からチケットを購入することが条件になります。リアルなイベントはワクチン接種歴又は陰性の検査結果のいずれかが確認できることが割引の条件となります。
〇割引額
チケット金額の2割相当額(上限額2,000円)
〇GOTOイベントとの違い
リアルイベント開催時のワクチン接種歴または陰性の検査結果の確認を求めています。
〇映画の割引について
映画の日(ファーストデイ)・レディースデー・シニア・学割・夫婦割等の特別な割引が付いているチケットも、イベントワクワク割対象となります。
〇割引適用するには
登録チケット販売事業者から、イベントワクワク割の対象チケットを購入する必要があります。イベント会場で直接チケットを購入する場合でも、主催者がチケット販売事業者を兼ねており、本事業に登録済みで、かつイベント、及びチケットが要件を満たしていればイベントワクワク割の対象となります。
〇法人購入について
不可です
〇海外のイベントは対象か
海外は不可。リアルもオンライン配信イベントも原則日本で撮影されているものに限ります。
〇緊急事態宣言やイベントの開催制限等が発出されたらどうなるか
登録主催者と登録チケット販売事業者が連携し、チケットの購入者にその旨速やかに連絡および払戻し等の案内が行われるよう、事業会社に連絡がされます。
※ただし事務局に提出された販売実績報告の中に、自粛等の要請等がなされていた期間に当該地域にて要請等に反して実施されていたイベントが含まれる場合は、当該イベントは給付対象外になります。
〇キャンペーン期間が始まる前に販売済みのチケットは給付対象となるか
キャンペーンの対象となるのは、イベント登録受付開始日以降に登録の上、イベント登録審査完了以降に販売され、キャンペーン期間内に実施されたイベントのチケットとなり、イベント登録審査完了前に販売されたものは対象外です。
〇チケット購入枚数の制限はあるか
購入1回あたりの上限は5枚です。
〇キャンペーン適用期間を超えて開催されるイベントのチケットは、給付対象となるか
キャンペーンの対象チケットは、キャンペーン期間内に期日を特定して1回に限り利用できるチケットであることが条件であるため、キャンペーン期間を超えて開催されるイベントのチケットは対象外となります。
チケット販売事業者のためのイベントワクワク割まとめ
取り扱うチケット代金の20%割引が支援されます。参加登録すると事業者一覧ページに掲載され、主催者の方が閲覧可能になり、取扱いイベントやチケット販売の増加が期待できます。登録手続きは専門チームがサポートします。
チケット販売事業者の登録方法とは
該当するボタンから公募要領・その他書類をダウンロードの上、
公募要領の記載内容を必ずご確認の上、参加登録を行ってください。
【同梱されている資料】
・チケット販売事業者等向け 公募要領
・チケット販売事業者等用 公募要領補助資料
・誓約書様式
・給付規程
詳しくはこちら
チケット販売事業者等の登録申請の手続きについて
まずは、「イベントワクワク割事業 公式サイト」からアカウント登録をして、マイページへログインするためのユーザー名とパスワードを取得します。チケット販売事業者等向け公募要領に同意してアカウント発行申請すると、アカウント発行申請完了メールが届きます。メールに記載されているURLから本登録用アカウントを発行する手続きを進めます。その後、マイページにて必要項目の入力と申請書類を提出し、登録申請してください。事務局による審査を通過した後、事務局と業務委託契約を締結して登録完了です。
〇GoToイベントの登録チケット販売事業者である際の移管方法とは
データ引継ぎに同意することでアカウント情報を引き継ぐことが出来ます。
〇販売事業者としてイベントワクワク割対象チケットを売り出せるのはいつか。
チケット販売事業者及び主催者登録が完了し、イベント登録受付開始後順次、給付対象チケットの販売が可能になった時点で販売開始できます。
〇いつからチケット販売可能か?
イベント登録開始日は、決定次第HPでお知らせされます。チケット販売事業者としての契約締結後、かつイベント登録審査完了以降、順次イベントワクワク割対象となったチケットが給付対象となりえます。
〇給付対象外となる条件はあるか
公募要領で定めるイベントの要件を満たさない場合や、登録主催者として取り消された場合など複数の条件が考えられます。詳細は公募要領及び補助資料をご確認ください。
〇キャンペーン期間前に販売されたチケットで、キャンペーン期間内にイベント実施の場合は、給付対象となるか
キャンペーンの対象となるのは、イベント登録受付開始日以降にイベント登録され、イベント登録審査完了以降に販売され、キャンペーン期間内に実施されたイベントのチケットです。イベント登録審査完了前に販売されたチケットを遡って給付対象とすることはできません。
イベント主催者のためのイベントワクワク割まとめ
主催するイベントチケット代金の20%割引が支援されるため、チケット販売の増加が期待できます。また、感染症対策やオンラインイベント等の最新事例を知ることができ、新しい生活様式に対応した事業活動に役立てられます。登録手続きはコンシェルジュがサポートします。
イベント主催者の登録情報とは
該当するボタンから公募要領・その他書類をダウンロードの上、
公募要領の記載内容を必ずご確認の上、参加登録を行ってください。
【同梱されている資料】
・主催者向け 公募要領
・主催者向け 公募要領補助資料
・誓約書様式
・給付規程
〇イベントワクワク割はいつから対象か
決定次第ホームページで公表予定です。
〇イベントワクワク割の期間はいつまでか
決定次第ホームページで公表予定です。
〇イベントワクワク割になって、フィジカル(リアル)イベントは対象か。
ワクチン接種歴又は検査結果の陰性のいずれかについて、イベント参加者が提示に同意すること、また、提示することが割引の要件となります。
〇イベントワクワク割であれば飲食や移動・宿泊を伴うイベントも対象になるか?
飲食や移動・宿泊を主目的としたイベントは給付対象外となります。
〇Go Toイベントに登録していた主催者の登録情報はイベントワクワク割に引き継がれるか
データ引継ぎが可能です。詳細は、Go Toイベントのマイページから「わくわり事業への引継ぎ」タブをご確認ください。
〇マイページは仕様が変わるだけでID,PWはそのまま使用できるのか?ID/PWが同じ場合、旧新で混在の心配はないか?
マイページへログインする際のID/PWはGo Toイベント事業のものをそのまま使用できます。
〇Go Toイベントで使用した映像は、別事業という認識で配信しても対象となり得るか
原則、対象外となります。原則はリアルタイムでの配信イベントであることとしていますが、審査完了後のキャンペーン期間中に撮影と配信を行う場合はリアルタイムではなくとも給付対象となり得ます。また、イベント登録の審査完了日以降に撮影された映像を配信する場合は、キャンペーン期間以前に撮影したものでも給付対象となり得ます。その他の公募要項記載の要件にも適応する必要もありますのでご注意ください。なお、キャンペーン期間以前に撮影された映像の活用は、当該イベントの目的に照らして従たる関係に立つ限り、演出の一部として利用可能です。
〇Go Toイベントでは「キャンペーン期間中に撮影した映像であれば後日配信して良し」とあるが、イベントワクワク割で同様の登録をした場合、「キャンペーン期間」とはGo Toイベントの期間を含むのか?
Go Toイベントの期間は含みません。
〇イベントワクワク割開始にあたり、現在契約しているチケット販売事業者と再契約が必要になるのか(事業継続で空白期間がある、という対応でよいのか)
現在契約されているチケット販売事業者との再契約は必要ありません。
〇イベントワクワク割開始の際、Go Toイベントに登録済みの主催者にメールで知らせてくれるのか(HP以外の認知方法)
登録済みの主催者にはメールで連絡が来ます。
〇Go Toイベントのバジェットはすべて使い切ったのか
利用状況につきましては、以下の情報が公開されています。
利用状況:https://gotoevent.go.jp/assets/pdf/eventheld1104.pdf
予算消化状況:https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2021/1109/shiryo_02.pdf#page=3
(P.2の『Go Toイベント【経産省】』行が該当となります)
〇イベント等の開催が延期、中止、および内容等の変更があった場合は
登録イベントの開催が中止、延期及び内容等の変更があった場合には、速やかに事務局に報告を行ってください。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大やそれに伴う自粛要請等が発出された際の対応については、チケット販売事業者等向け公募要領「10.(2)有事において想定される対応フロー」、主催者向け公募要領「7.(3)有事において想定される対応フロー」を確認してください。
〇シニア割引などのチケット販売事業者・主催者独自の割引とイベントワクワク割は併用可能か
主催者独自の割引との併用は可能です。
〇消費者がチケット代金を各種ポイントで支払った場合も給付対象ですか。
各種ポイントでの支払い時も対象となります。
〇日本在住若しくは滞在中の外国人も給付対象か。
給付対象になり得ます。
〇地方自治体が企画、協賛し民間企業に委託するイベントは対象か
主催者要件として原則、”業としてイベントを主催している”ことが求められます。
協賛の場合は委託先企業が主催者となると思われますが、実態に合わせて幹事主催者が主催者登録を行ってください。
〇主催者として対象となる法人格や個人事業主などの定義を教えてください。学生や個人主催の演劇活動なども対象となりますか。
法人及び個人事業主、団体が対象となります。ただし、主催者向け公募要領に記載の要件を全て満たす必要があります。
〇「国」「自治体」が運営している国立・都道府県立の博物館、公園、動植物園などは申請可能ですか。
給付対象となり得ますので申請可能です。
なお、前期分売上エビデンスは、地方公共団体、独立行政法人又は公益法人と確認できる証憑(前期分の確定申告書、履歴事項全部証明書、(国・地方公共団体との)業務委託契約書、事業報告書、決算報告書、財務諸表、歳入歳出決算書、ホームページで代表者名が記載されたページのキャプチャ、会社案内(代表者名が分かる頁を含む)のいずれか等)のご提出で代替いただくことが可能です。
〇主催者の登録申請をしてから審査承認されるまでの所要日数は
主催者の登録申請後1~4営業日程度で書類審査が終了し、審査結果を電子メールで通知すると共にマイページへ表示します。ただし、多数の申請があった場合や書類等の不備がある場合は、想定よりも時間がかかることがあります。
〇主催者登録時に必要な各種誓約書の『代表者の氏名』欄は、イベントを統括する部署の責任者の氏名でもよいのか
主催者登録時に入力された代表者の氏名を記載してください。商業登記簿謄本、およびご提出の確定申告書に記載の代表者の氏名になるため、イベントを統括される部署の責任者の氏名が異なる場合は、登録できません。
〇前期/前年の売上の課税所得がマイナスの場合、どうすればよいか
課税所得がマイナスの場合は、マイナスの数字をご入力いただき、前期/前年分の売上エビデンスには確定申告書を添付してください。
〇マイページにログインするためのユーザーID・パスワードがわからなくなってしまった場合、どうすればよいですか。
ユーザーIDについては、イベント主催者のアカウント登録の際、登録したメールアドレスあてに、ログインに必要なユーザーIDを記載したメールを送信しています。ユーザーIDはそちらからご確認ください。パスワードについては、マイページログイン画面下部にある、パスワード再発行フォームにユーザーIDを入力してください。登録メールアドレスあてに、パスワードリセットができるURLを記載したメールが送信されますので、URLから新パスワードを設定してください。解決しない場合は下記窓口までお問い合わせください。
■イベントワクワク割事業主催者・イベントに参加される方窓口
TEL:0570-005-272
受付時間:平日8:30~17:30/土・日・祝日10:00~19:00
〇公益法人のため確定申告を行なっておらず、提出すべき書類が分からない場合
地方公共団体、独立行政法人又は公益法人に該当する場合は、地方公共団体、独立行政法人又は公益法人と確認できる証憑(前期分の確定申告書、履歴事項全部証明書、(国・地方公共団体との)業務委託契約書、事業報告書、決算報告書、財務諸表、歳入歳出決算書、 ホームページで代表者名が記載されたページのキャプチャ、会社案内(代表者名が分かる頁を含む)のいずれか等)のご提出で代替いただくことが可能です。
〇今年開業し前年度売上エビデンス代替(個人事業の開業・廃業等届出書、事業開始等申告書 個人事業税) が提出できない場合は
新型コロナウイルス感染症に関する対応等の一環にて『確定申告期限の柔軟な取り扱い』に基づき、該当書類の提出を延長されている場合は、該当の申請をお済ませになり代替エビデンスを準備の上、主催者登録を行ってください。
〇購入時や入場時に本人確認は行うか(グループ全員行うか)。
本事業の給付対象チケット購入にあたっては、原則としてイベント参加者全員の連絡先を取得(提出)する必要があります。ただし、代表者の情報を取得の上、有事の際には代表者から同行者への連絡を行うことについての同意を代表者から得る場合、代表者のみの連絡先の取得で足りることとしています。入場時の本人確認の有無については主催者にお問い合わせください。
〇国からの他の補助金と併用は可能か
チケット販売事業者についてはイベントワクワク割事業の事務経費と他の事業の補助金は併用できませんが、事務経費と重複しないものであれば認められることがあります。例えば、以下の補助金を利用する事業者もイベントワクワク割事業に登録することができます。
例:Go To Eatキャンペーン事業プレミアム付食事券、Go To トラベル事業キャンペーン事業地域共通クーポン、コンテンツグローバル需要創出等促進事業費補助金(J-LOD)、ARTS for the future!事業補助金、文化芸術振興補助金等。
イベント主催者についてはイベントワクワク割事業において給付や経費支払いを行う対象ではないため、原則、イベントワクワク割事業と各種補助金等の事業との併用を認めないものではありません。イベントワクワク割以外の各種補助金等の事業に関する詳細は、各事業の窓口までお問い合わせください。
〇税制優遇や国からの補助金ではない地方自治体等の補助金との併用はできるか
税制優遇や国からの補助金ではない地方自治体等の補助金との併用可否については、それぞれを管轄する国、地方自治体又は執行団体にお問い合わせください。
〇イベント実施後の報告として求められる内容を教えてください。
主催者としてイベント実施後に特別求められることはありません。
〇登録イベントにおける現地調査は実施されるのか
現地調査は原則実施される予定です。
〇登録イベントにおける現地調査について、撮影した写真を事前確認することは可能か
写真の事前確認はできません。
(著作権侵害・個人情報に関わるものは撮影しないよう、配慮されます)
〇オンラインイベントの場合に主催者・出演者に求められる感染症対策の規定はあるか。
オンラインイベントにおいても登録チケット販売事業者は、適切な感染拡大防止対策がなされたイベントのチケットを取り扱うことや、チケット購入者への注意喚起を通じて、感染拡大防止対策を行うことが求められます。ただし、オンライン配信限定の場合は事務局が公募要領で定める「有事における対応」は必要ありません。
まとめ
オミクロン株などの影響もあり、イベントの健全な運営は難しいところがありますが、こういった支援事業を通じて経済が活性化していくことが望まれます。