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会社設立準備【定款作成】~事業目的の考え方~

こんにちは、EXPACTのWEB担当、遠藤です。

起業する際に、まずは、会社の基本原則「定款」を作成することになります。「定款」に記載すべき事項には必ず記載すべき「絶対的記載事項」があります。絶対的記載事項の記載がなければ、定款全体が無効となってしまうので注意が必要です。今回は、事業目的についてまとめてみたいと思います。

事業目的

会社は定款に記載していないことを事業として行ってはいけません。よって、設立時に行わなくても、将来的に行う可能性のある事業も記載しておくほうがよいでしょう。

■Point

定款の目的の最後に、「前各号に附帯または関連する一切の業務」と記載していれば、新しい業務をはじめる場合でも、目的に関連したものであれば定款を変更する必要はありません。

事業目的を考える際の注意点

事業目的とは、「あなたの会社は何をしている会社なのか」ということを示すものです。事業目的には、実際に行う予定のある事業を記載する必要があります。事業目的の記載の仕方は、ある程度決まりがありますので注意してください。

①許認可を受ける予定がある場合は必要な事業目的を入れましょう

・・・事前に許認可の監督官庁に、必要な事業目的の記載方法を確認しておきましょう。必要な事業目的を入れておかないと、許認可が下りない可能性もあります。

②行う予定のない事業目的を多く記載しないようにしましょう

・・・金融機関や取引先に「何の会社かわからない」と疑問を待たせる可能性があります。

③これを事業目的に記載すると融資が難しくなります

・・・金融業・風俗営業業種・遊興娯楽事業を事業目的に入れると、金融機関からの融資を受けるのが難しくなります。

④営利性のあるものでなければ記載できない

・・・慈善団体への寄付やボランティア活動等の営利性がない目的を記載することはできません。

ちなみに、事業目的を後で追加する場合には、登録免許税が3万円ほどかかります。それでは、これに違反したときの罰則と、その対策について注意点を踏まえ、さらに詳しく説明していきます。

定款の事業目的に違反した場合のペナルティについて

会社が事業目的に反するような内容の取引を行った場合、その取引が果たして有効なのか?が問題となります。ここでは会社が定款記載の事業目的に違反した場合、どのような罰則やペナルティが生じるのかについて解説していきます。

会社が定款記載の事業目的に違反する取引行為などを行ったとしても、刑事罰や行政罰を課されることはありません。一方で、民法のルールでは、会社が事業目的に違反する行為を行った場合には、その行為は無効と定められています。会社が行った行為が無効となった場合、その行為によって得た利益は不当な利得と判断されることになってしまいます。不当利得とされた利益については取引関係者や、それ以外の人から原状回復を求められた場合は返還しなくてはなりません。取引関係が極めて不安定な状態になり信用も失う可能性があります。

定款の事業目的に違反しないための対策

定款記載の事業目的に違反する行為を会社がしてしまうと、会社の利害に関係を持つ人からその行為の無効を主張されてしまう可能性があります。取引が無効となってしまうと、会社や取引先は不安定な立場に置かれてしまうことになります。こうした事態はできるだけ避けなくてはなりません。会社が事業目的に違反しないようにするためには、以下のような対策をしておくのが一般的です。

■将来的に展開する予定の事業を含める

会社設立時には事業として開始するめどが立っていないものの、将来的には展開していきたいと考えている事業については、事業目的に記載しておくのが良いでしょう。例えば、中古本の販売をメインで行う会社が、将来的にはカフェの併設も行う予定であるような場合にはカフェの運営に関しても事業目的に定めておくといった具合です。もちろん、直近で展開する予定の事業とは全く異なる事業を事業目的に定めておくことも問題はありません(中古車販売業者が衣料品の販売を事業目的に定めるなど)会社設立の時点での事業の実態と、定款記載の事業目的に関連性があるかどうかは問題にならないということです。

■営利目的のものにすること

会社は営利を目的として運営されることが大前提となります。そのため、営利を目的としてない慈善事業だけを事業目的に掲げることは適切ではありません。営利を目的としない事業だけを行う法人を設立したい場合には、公益法人を設立するのが一般的です。ただし、実際には営利目的の事業を行いながらも、同時に慈善活動などに出資を行うことなどは問題ありません。

■事業目的の最後に挿入しておく一文

冒頭でもご説明した通り、定款には事業目的を一覧で列挙する形をとるとともに、「前各号に付帯関連する一切の事業」といった一文を挿入しておくのが適切です。この一文を定めておくことによって、会社の事業目的を非常に解釈する余地を持たせることが可能となります。トヨタ自動車やヤフーなど、事業を広く行っている大企業も、定款の事業目的にはこの一文を定めている会社がほとんどです。

事業目的に違反した行為を会社がしても刑事罰などを受けることはありません。一方で、事業目的に違反する会社の行為は、取引の相手先や株主、債権者などからその効力の無効を主張されてしまう可能性があります。取引の安定性を確保するためにも、会社設立時には事業目的の記載方法に注意しておくようにしましょう。

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