
バリューアクト・キャピタルとは?
バリューアクト・キャピタルは、アクティビスト(物言う株主)型投資ファンドとして知られる米国の投資ファンドです。その特徴は、経営陣との協調と対話を重視した穏健的なアプローチ。一般的なアクティビストとは異なり、対立的な手法を取らず、企業の価値向上に向けた持続的な成長戦略を提案・支援しています。主に企業の5〜10%の株式を保有し、内部から企業価値を改善する手法を取っています。
※これまでに、マイクロソフト、オリンパス、任天堂などの企業の経営改善に成功した実績があります。詳細についてはこちらをご覧ください。
マネーフォワードの特徴と成長性
マネーフォワードは、日本発のフィンテック企業で、主に法人向けと個人向けの2つのサービスを提供しています。法人向けには、会計・給与計算・資金繰りなど、バックオフィス業務を効率化する**「マネーフォワードクラウド」を提供し、個人向けには、収支・資産管理ができる「マネーフォワードME」**を提供しています。
その成長は目覚ましく、SaaSモデルによる安定した成長力や法改正対応力が強みです。
バリューアクトによるマネーフォワードへの投資背景
投資実施と目的
2025年7月、バリューアクト・キャピタルは、マネーフォワードの株式5.62%を取得し、大量保有報告書を提出しました。これにより、バリューアクトはマネーフォワードの大株主となり、その投資目的について明らかにしています。
目的:「純投資および経営陣への助言、または重要提案行為」
投資の狙い:バリューアクトのロブ・ヘイルCEOは、マネーフォワードの高成長と利益率の向上を目指し、自身のソフトウェア事業の経験を活かし、支援するとコメントしています。reuters
投資背景
成長余力:クラウド会計ソフトやSaaS事業において、国内市場にはさらなる成長余力があると判断
米国同業での成功事例活用:米国のVenture Capital(VC)による効率化・利益率向上のノウハウを活かしたいという意図
過去の実績:バリューアクトはこれまでも東証上場企業での経営改善・株価上昇を実現したため、今回の投資にも高い市場期待が寄せられています。
バリューアクトの投資戦略とマネーフォワードの今後
バリューアクトの戦略
バリューアクトの投資スタイルは、協調型の企業価値向上を目指し、経営陣と対話を重視する点にあります。短期的な利益追求ではなく、中長期的な経営支援を通じて、企業の成長と利益体質の改善を促進します。
マネーフォワードの成長戦略
バリューアクトの投資により、マネーフォワードは以下の成長戦略を推進することが期待されています:
法人・個人向けの両方での成長:クラウド会計や資金繰りなど、法人向けに多様なサービスを提供しつつ、個人向けのアプリも拡充
新規事業領域の拡大:利益率の向上を目指し、他のソフトウェア企業での成功事例を活用し、新たな領域を切り開く
まとめ
バリューアクト・キャピタルは、アクティビスト型投資家としての経験を活かし、マネーフォワードの成長を支援する中長期的な投資を行いました。経営陣との協調を重視し、利益体質の改善とガバナンス強化を目指しています。
今後、バリューアクトの支援を受けたマネーフォワードは、フィンテック業界のリーダーとしてさらなる成長を遂げることが期待されます。
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