起業時に選ばれる日本政策金融公庫の「新規開業資金」とは?
はじめに
起業を考えている方にとって、資金調達は大きな課題の一つです。その中で、日本政策金融公庫の「新規開業資金」は、多くの起業家に利用されている融資制度です。今回は、この新規開業資金について詳しく解説していきます。
新規開業資金とは
新規開業資金は、新たに事業を始める方や事業開始後おおむね7年以内の方を対象とした融資制度です。
この制度の特徴は、無担保・無保証人で最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)まで借り入れが可能な点です。
融資の条件
対象者
新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方が対象となります。ただし、適正な事業計画を策定し、その計画を遂行する能力が十分あると認められる人に限ります。
資金使途
新規事業または事業開始後に必要とする設備資金および運転資金に利用できます。
融資限度額
最大で7,200万円(うち運転資金4,800万円)まで借り入れが可能です。
返済期間
返済期間は以下の通りです
- 設備資金:20年以内(うち据置期間5年以内)
- 運転資金:10年以内(うち据置期間5年以内)
金利
基本的には基準金利が適用されますが、特定の条件を満たす場合は特別利率が適用される場合があります。
特別枠の紹介
新規開業資金には、特定の条件を満たす方向けの特別枠が用意されています。
- 新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)
- 新規開業資金(再挑戦支援関連)
- 新規開業資金(中小企業経営力強化関連)
これらの特別枠では、金利や返済期間の優遇が受けられる場合があります。
申込手続きと必要書類
申込みは、インターネットや支店窓口で行うことができます。主な必要書類は以下の通りです。
- 借入申込書
- 創業計画書
- 設備等の見積書や工事請負契約書のコピー
- 既に使用した資金の領収書やレシートのコピー
- 許認可証・資格または免許を証明するもののコピー
- 代表者の本人確認書類のコピー
- 履歴事項全部証明書と定款のコピー(法人の場合)
返済期間の設定について
返済期間は、できるだけ長く設定することをお勧めします。
これにより、月々の負担が軽くなり、事業を軌道に乗せやすくなります。ただし、追加融資を考慮する場合は、返済期間を適切に設定する必要があります。
また、据置期間の設定も重要です。日本政策金融公庫の新規開業資金では、運転資金、設備資金ともに5年以内で据置期間の設定が可能です。
まとめ
日本政策金融公庫の新規開業資金は、起業家にとって非常に魅力的な融資制度です。無担保・無保証人で大きな額を借りられる点や、返済期間が長く設定できる点が特徴です。ただし、審査があるため、しっかりとした事業計画の策定が重要です。起業を考えている方は、ぜひこの制度の活用を検討してみてください。