新卒採用の、これまでとこれから
採用には様々ありますが、中でも新卒採用は特に難しいと言われます。
学生優位の売り手市場、知名度がないと学生が集まらない、自社の魅力を学生に伝えるのは難しい。といった声や、採用手法に関しても、就活イベント、ダイレクトリクルーティング、紹介会社、等、約140種類もあり、自社にあった採用手法も、市況感も、学生の本音も分からない!といった声をよく聞きます。
私自身、新卒採用に長く携わってきましたので、ご覧いただいている皆様のお気持ちがよくわかります。
現在、新卒採用は「量」を集める採用から「質」を求める採用へと変化しており、1990年代後半:ネット就活普及期 → 2000年頃:リクナビ全盛期 → 2005年代頃:リクナビvsマイナビ期 →2010年頃:脱ナビ厳選採用期 → 2015年頃:インターン主戦場期 → そして2022年現在、新卒採用自由化期と、新卒採用市場は激しく移り変わっております。
また、これまでは情報を「1対n」に発信(テレビ・新聞・ラジオなど)、「エントリー」→「本選考」→「採用」と効率よく行うことが重視されていましたが、これからは、「1対1」にパーソナライズされた情報を揃え、それらをオウンドメディア等から見つけて貰い、「認知」→「興味の喚起」→「検討」そして、選考に進んでもらう、という選考前フェーズが重要になってきます。
ですが、そもそも、学生が何を大切にし、どう感じ、動くのか、を理解しないと対策が打てません。
まずは、Z世代と呼ばれる現在の学生の、実態とその特徴を理解します。
「Z世代」の実態と、その特徴
他の世代とは異なる価値観を持つZ世代。
情報の収集にも、その特徴が現れています。
Z世代はツイッターやインスタグラムなどのSNSで情報収集をする一方で、実は、8割もの人が、そうしたSNSから得られる情報が、本当に正しい情報なのかを見極めることが難しいと感じていたのです。
様々な情報が錯そうする状況を、若いうちから感じている世代ならでは、です。
では、Z世代は何を基準に、情報を正しいと感じるのでしょうか。
答えは、”リアルな声”です。
例えば、企業説明会の動画でも、10分以上のものは全く集中せず、倍速で再生しながら、コメント欄を見ます。
企業の、作られたイメージではなく、同世代がどう感じ何をおもしろいと思ったか、を大切にします。
また、Z世代は、子どもの頃からSNSを使いこなしており、常に友人たちと繋がっています。
もちろん就職活動の情報収集にもSNSを活用しており、「企業探し」だけなく、「自身の就活をSNSでシェア」まで積極的に行ってます。そこから企業研究やリアル口コミ等の、信用できるソースからの情報収集を行っています。
マスに向けられた情報は信用しません。
Z世代は、自分の好きなものを「推す」人たちです。その推された情報を、信用します。
つまり、ターゲットの学生に自社のファンになってもらい、「推し」てもらう必要があります。
その為には、貴社のターゲットが何に価値を感じるかを知らなければなりません。
まずは、ペルソナを設定しましょう。
ペルソナとは?
ペルソナとは、入社してほしい学生を象徴するような人物像のことです。
年齢・性別・居住地域といったハードから、価値観やライフスタイルといったソフトまで詳細に設定します。
つまり、こんな感じの学生が欲しい、ではなく、営業部の○○さんがもう一人欲しい!といったものです。
こうすることで、解像度があがり、この人であれば自社のここに魅力を感じてくれるだろう。
そしてこういう価値観を持っているから、こう訴求しよう!と、具体的なアクションに落とし込めるのです。
下記を参考に、ペルソナを策定してみましょう!
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・年齢
・性別
・学歴
・家族構成
・部活動/アルバイト
・志望業界/応募社数
・大切にしている価値観
・挫折経験
・就活での悩み
・得意分野
・興味関心
・働き方
・5年後のキャリアビジョン
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Z世代への、効果的なペルソナマーケティング戦略
前述の通り、これまでは情報を「1対n」に発信していましたが、これからは、「1対1」にパーソナライズされた情報を、つまり、ペルソナが興味関心を抱き、ファンになるようなカスタマージャーニーを打ち立てることにより、設計したペルソナと共通項を多く持つ学生にも認知され、採用活動を進めていく事が重要です。
下記は簡易に始められる手法となっています。
参考までに。
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① コラム、ブログ
TwitterやFacebook等は流動的で、蓄積されにくいかつ短い文章ではメッセージが伝わり辛い側面があります。
小さくはじめ、継続すれば会社としての財産として残すことができます。
② 動画
簡易に、単発で発信していきましょう。
動画を視聴することで志望度が上がりやすいと言われています。
③ 自社イベント
カジュアルにピザを食べながら社員と交流できるイベントを実施するなど、ゆるくまずは始めてみましょう。
④ SNS
TwitterやFacebook Pageといったソーシャルメディアは、
継続してフォロワー数を増やすことで会社の情報発信力やリーチ力が強くなっていきます。
マストで活用しましょう。
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ペルソナマーケティングは、圧倒的にファンになってもらえる採用戦略だといっても過言ではありません。
ペルソナの情報を元に、自社説明やサービスの内容だけではなく使用する媒体なども決定していくため、1度学生の心を掴むことができれば大きな効果が期待できます。
しかし、何より重要なのは、企業側の自己分析です。
自社がどのような長所と短所を持っているのかを客観的に知らなければ、ペルソナに訴求などできません。
例えば、3C分析を使うことで自社の立ち位置やサービスの強みや弱みを客観的な視点から分析できます。
ミスマッチを避けるために防ぐためにも、必ず行って下さい。
優秀な人材を採用するには?
就活解禁後、優秀層にエントリーしてもらえる企業はごくわずか。であれば、ペルソナに認知してもらうべく、大学1,2,3年生からのインターンシップが有効です。
事実、22卒学生についても99.2%の学生が「秋冬インターンへの参加意欲」を示すなど、学生側も企業との接点として、「インターンシップ」を重視していることが明らかです。
インターンシップの内容は、凝る必要はありません。
1週間以上、オンラインオフライン形式問わず、社員や学生同士接点多めのワーク+FB、で充分です。
まずは、ファンになってもらえればいいのです。
弊社では、インターンシップの企画~運営、定着まで、一気通貫で採用支援もおこなっております。
企業課題に合わせハンズオンで対応させて頂きますので、お気軽にお問合せください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
採用は、決して人事だけで完結できるものではありません。
弊社では、広報・社会労務士・キャリアコンサルタント・補助金活用・学生・採用コンサルタントの知見を総動員で、貴社をサポートいたします。
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