『パーパス経営』などをはじめ、個人や企業、また事業において存在意義を明確化していくことが注目されている中で、コンセプトアートに注目が集まっています。
この記事では経営課題や事業課題を解決するためのコンセプトアートを考えていきます。
コンセプトアートとは
コンセプトアートとは、映画やコンピュータゲーム、アニメーション、漫画などで使用するデザインやアイデア、雰囲気などを最終製品として仕上げる前に視覚化して伝えることを主目的としたイラストレーションの一形態で、ビジュアル開発やコンセプトデザインなどとも呼ばれます。
ゲーム制作の際には、コンセプトワークからスタートするケースが多く、企画を元にコンセプトを体現したアートを制作しゲームの世界観が構築されていきます。
すべての起点となる表現となるだけではなく、まだゲームをプレイしたことのない人にゲームの世界観やイメージを具現化し伝達する重要な手段となるため、非常に力を入れるポイントとなり、コンセプトアートを描く人がアートディレクターを務めるケースも多いです。
コンセプトアートがあることで、身内だけではなく、ゲーム制作にかかわるあらゆるメンバーに同じビジョン、世界観を共有し、同じ方向に向かって進んでいける道しるべとしての役割も持ちます。
パーパス経営の課題とは
パーパスをビジネスに置き換えて訳すと 「何のためにこの会社があるのか」という、企業の最も根本的な存在意義を意味することになります。
しかしこのパーパス経営、ひいてはパーパス策定と浸透はなかなか一筋縄ではいきません。会社全体が同じ存在意義を共有していくことは非常に時間がかかり、一人一人の理解を得ていく必要があるためです。
コンセプトアートで解決するパーパス経営
コンセプトアートを企業の将来ビジョン作成に役立てる取り組みが行われています。会社の遠い将来を描くことや、具体的な像を定めることは非常に難しいですが、「目的を達成した後の世界」をアートとして具体化し、イメージを共有することで、一つの完成形や目標に向かって、迷いなく進むことができるヒントが得られるのはないかと言われています。
大企業でもスタートアップでも、例えば企業や個人の30年後、50年後などはどうなるのか?という問いに対して、何千字・何万字を費やして文章を作って説明しようとしても、なかなか伝わりづらいものです。
しかしアート化してしまうことで、社内外の関係各所を惹き付け、理解を促す役割がコンセプトアートにあります。
コンセプトアートのつくり方
実際に手を動かしアートにする場合には、クリエイターなど専門家に相談をしましょう。
ここでは、そもそもクリエイターさんに相談する前にやるべき2つを解説します。
①コンセプトを考える
ゼロベースから考えていく際には、まず経営者や役員、事業開発者などさまざまな部署からキーワードやアイデアを出し合ってアウトプットを持ち寄るところからスタートしましょう。イメージが何もない状態から一つのアートを創っていくことになるので、コミュニケーションをとりながら、世界観を固めることが重要です。
1回の打ち合わせでいきなり世界観を決めようとしたり、急に細部まで決めるのではなく、例えば経営方針であれば『この会社は、このような存在意義があり、将来はこのような姿であるべきだ』という思いをぶつけあい、人の意見を否定しない、そんな打ち合わせが望ましいかと思います。数多くのボツ案が出ますが、数回の打ち合わせで答えを出せることの方が稀なので、何度も議論を積み重ねて模索した中から、光る部分を集め、世界観を固めていくべきです。
ちなみに映画のコンセプトアートも、何ヶ月間もかけて大量のアイディアからビジュアルを固めたりします。大金を投入せずとも、限られた時間を使って、出来る限り議論を重ねて模索する事は大事です。
例えば、ソニーのパーパスは「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」ですが、社員から意見を集めて作成をされていますね。
②イメージを創る
①でのコンセプトをどのように考え、捉え、イメ―ジを固めていくか?この世界はどういう存在で何を伝えたいのか?などを具現化していきます。Twitterで以下のような投稿がありました。
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【コンセプトアート】
大日本住友製薬が新規事業開発のために作ったと聞いて初めて知りました。
Co-studioさんが手がけたそうですが、
薬が要らなくなった未来と製薬会社の在り方を描いてもらったそうな。未来の可視化?!ですかね!
共有できるので、とっても素敵✨やってほしーーい✨
— はな🌲企画|デザイン📕 (@hanatoki1002) February 21, 2022
・健常者も病気の人も、相互理解しさまざまなことを共有できる世界
・一人一人の病気や体調が可視化されているなどさまざまな考察が生まれます。
まとめ
EXPACTでは、パーパス経営の策定サポートや事業計画をサポートいたします詳しく話を聞いてみたいという方はお問い合わせください。