TOMOL Project 1st 〜体験と情熱の連鎖が生み出す静岡の未来〜
2025年2月15日、静岡市クーポール会館にて「TOMOL Project 1st」の最終プレゼンが開催されました。この8ヶ月間、15歳から25歳までの多様なバックグラウンドを持つ若者たちが、自らの“原体験”を起点に社会課題解決への挑戦を続けてきました。
挑戦者たちの軌跡
富士山麓での合宿では、焚き火を囲みながら参加者が人生の転機となった「原体験」を共有。幼少期の自然体験や地域行事での感動が、ITを駆使した観光プロダクトや製造業支援サービスへと昇華されました。中間発表では9チーム中6チームが挫折を味わうも、平均10回以上の資料修正を経て、最終的には全チームが審査員を唸らせる完成度に到達しました。
官民連携の新しいモデル
経済産業省「AKATSUKIプロジェクト」採択事業として、静岡県・静岡市が地元企業(フジ物産、みずのみず等)に加えて都内企業(フジテックス、ビーコンラーニングサービス)とも連携。鈴木康友知事や難波市長が自らイベントに参加し、行政職員が休日返上で伴走支援する姿が参加者の背中を押しました。スポンサー企業や専門家メンターからのメンタリングは月2回以上実施され、数多くのスタートアップ支援実績を持つEXPACTのノウハウも併せて若者たちの事業化を支えました。
世界へとつながる
審査員を務めた伊藤羊一氏(武蔵野大学アントレプレナーシップ学部長)は「始動プログラムに遜色ない」と評価。2026年度はハーバード・ビジネススクールのオンラインプログラム導入やシリコンバレー視察を計画し、静岡発のアイデアをグローバル基準へ磨き上げる方針です。
「後押ししてくれる人が多いのが静岡の強み」——参加者との夜通しの議論や県内外の支援ネットワークが生んだ熱量は、単年度で完結しない持続的なエコシステムへと進化を続けています。次期プログラムでは更なるスポンサー募集を開始し、全国へ展開可能な官民連携モデルとしての可能性を探求中です。